カナディアンウィスキーの代表的銘柄であるカナディアンクラブは軽快な味わいが特徴で、ロックかハイボールならありだと思います。1本千円台前半という手ごろな価格は何とも魅力的です。
カナディアンウィスキーとは
世界のウィスキーの中で、スコッチ、アイリッシュ、バーボン、ジャパニーズと並んでカナディアンウィスキーは世界5大ウィスキーの一つとされています。しかしスコッチやバーボンと比べると日本人になじみがないと思われ、私も酒屋の棚に並んでいるのはこれまで何回も見てきましたが、飲んでみたのは実はこれが初めてです。
生産が本格化したのはアメリカ独立戦争後
カナダで最初に蒸留所が建設されたのは1668年という事ですが、生産が本格化したのはアメリカ独立戦争後にイギリス系の農民がカナダに移住し、そこで穀物の生産を開始した頃であるとされています。当時は過剰生産された穀物を利用し、製粉所が副業としてウィスキーを製造していました。その多くはアメリカに輸出されていましたが、当時は「one day whisky」と呼ばれるような粗悪品だったといいます。
禁酒法が重大な転機となった
アメリカで1920年1月16日から1933年12月5日にかけて施行された禁酒法はアメリカ合衆国におけるウィスキー産業だけでなく、アメリカへの輸出の比重が高かったアイルランドのウィスキー産業にも打撃を与えました。当然のことながらカナダからの輸入も表面上は禁止されていましたが、アメリカとカナダの間の長い国境を完全に監視することは不可能であり、いくらでも密輸が可能でした。このため、この期間中にカナダのウィスキー産業は大きな発展をしました。
禁酒法廃止直後に確固たる地位を築いた
1933年に禁酒法は廃止されますが、良質なウィスキーの生産には長い熟成期間が必要であるため、すぐに出荷をすぐに再開することは不可能です。そのためアメリカのウィスキー産業が完全復活する前にカナディアンウィスキーはアメリカにおいて確固たる地位を築いてしまっていました。
暖房が効いた貯蔵庫で長期熟成されたカナディアンクラブ
カナディアンクラブは、ライ麦、大麦、麦芽などを原料とした香り付け用のフレバーリングウィスキーと、トウモロコシを原料とした土台として用いられるベースウィスキーをブレンドした軽快な味わいが特徴です。
厳しい冬でも熟成が進むように、年間を通じて18~19℃に設定された暖房設備の整った貯蔵庫で6年以上熟成しています。
ストレート
いつも飲んでいるウィスキーとは違う、何かのリキュールを飲んでいるような甘さを感じます。
ロック
氷で引き締めることにより異様にスッキリとした味になりました。いつもと違う甘さですが、これはこれでありかもしれません。
水割り
次いで水で割ります。合わせる水は秩父山系の天然水です。
トワイスアップ(1対1で氷を入れない)
かなり軽い味わいになりました。ほのかな、まったりとした後味です。
ハーフロック(1対1で氷を入れる)
味わいが何も残っていません。この飲み方はなしだと思います。
ハイボール
炭酸が加わることにより味が複雑化し、膨らみを増したように感じました。
軽快な味わいが特徴だった
飲みなれていないウィスキーであったため違和感が最後まで抜けませんでしたが、軽快な味わいはロックかハイボールならありなのかなと思います。いずれにせよ1本千円台前半というウィスキーですから、今後もお付き合いすることは多いと思います。
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