シーバスリーガルはジョニーウォーカーやバランタインと並んで世界中で最も飲まれているスコッチ・ウイスキーブランドの1つですが、誰もが知っているジョニ黒と違って少し酒に詳しい人が飲むような酒だというイメージを個人的には持っています。5種類の飲み方を試してみて、シルクのような舌ざわりが印象的な酒でした。
英国王室御用達のシーバス兄弟が世界的ブランドに育てたウィスキー
1801年にシーバスリーガルの創業者であるシーバス兄弟が、コーヒーやブランデーなどの高価な食品を販売する商店をスコットランドのアバディーンに開いたのが、シーバスリーガルの発祥です。
彼らは「入手不可能な物を入手する」商人として評判になっており、取り扱いがなければ見つけ出し、見つからなければ作り出すなど努力と工夫を続けてきましたが、それによって各地で成功を収めることができ、1843年には英国王室御用達の栄誉にも輝いています。
1850年代に入り、富裕層からの品質の高いウィスキーへの需要に応え、シーバス兄弟はブレンデッド・ウイスキーを製造し始めました。アメリカへの輸出で成長し、現在では世界的なブランドとなっています。
吉田茂が愛飲していた酒を今や手軽に飲むことができる
度重なる外圧により酒税が大幅に修正された結果、かつては大卒新入社員の初任給の数ヶ月分の価格だったという高級スコッチウィスキーを我々は手軽に飲めるようになりました。あの吉田茂がイギリス大使時代から晩年まで愛飲していたというシーバスリーガルも、現代では1本2,500円前後で飲むことができます。(愛飲していたのはオールドパーだったという話もある。)
そうは言っても最近は1本1000円台のウィスキーばかり飲んできたのでシーバスリーガルを飲むのは久しぶりです。
ボトルの形のせいなのかラベルの色のせいなのか、これまで飲んできたどの酒よりも琥珀色のオーラが出ているように思います。両手でしっかりと持ってじっと見つめ続けていたくなるようなボトルです。
ストレート
舌がとろけそうな甘さでほんの少しだけスモーキーさがありました。アルコールのピリピリした刺激は無く格調高く、それでいて力強い味わいです。
ロック
ストレートでも滑らかなのですから、氷で割るとシルクのような舌ざわりとなりました。柿を思わせるしっとりとした甘さがあり、後味がスッキリとしています。
水割り
次に水で割ります。
合わせる水は「箱根の森の天然水」です。
トワイスアップ(1対1で氷を入れない水割り)
ロックよりもさらに柔らかくなり、一段と滑らかで味がよくわかるようになったと思います。ほぼ完ぺきな味わいです。
ハーフロック(1対1で氷を入れる水割り)
最初に感じたのが「スッキリ爽やか」という表現です。滑らかではあっても味に強靭さがあり、氷を入れても味が崩れていません。和菓子のような甘さです。
ハイボール
上戸彩さんのCMで有名なソーダストリームを使用して作った私好みの炭酸水を使用します。
バランスが取れていますがスッキリし過ぎており、薄めのファンタのような味となりました。
シルクのような舌ざわりだった
シーバスリーガルは12年以上熟成した原酒をブレンドしていますが、これが21年以上になるとローヤルサルートになります。大抵の酒屋に並んでいるシーバスリーガルと違い、こちらはそう簡単に手に入るものではありません。近所のドンキ・ホーテでも高級ブランド品を集めた一角の鍵のかかったガラスケースの中にありました。当分手が出せそうにありません。
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