「菱田蒸溜所 ニューボーン Prelude1」は鹿児島県の老舗の酒蔵が製造したウイスキーです。ウイスキー事業立ち上げから2年間に生産された原酒の中から具合の良いものを選抜してブレンドしたもので、分厚く複雑な味が特徴でした。
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鹿児島中央駅の土産物屋に鹿児島産ウイスキーがあった
鹿児島の酒といえばやはり焼酎であり、その中でも特に芋焼酎に関して鹿児島は宮崎とともに日本をけん引するような存在となっています。長い歴史の中で磨き上げられてきた伝統製法により、「3M」と呼ばれる「村尾」「魔王」「森伊蔵」のようなプレミアム焼酎も誕生させてきました。
そういう場所を旅した訳ですからいい酒があれば買って帰ろうと思うのは当然で、鹿児島空港を始めとする県内主要スポットの酒売り場を片っ端から覗いてみました。当然ながら芋焼酎ばかり並んでいる中、鹿児島中央駅の「みやげ横丁」には鹿児島産のウイスキーだけを置いた棚があるではないですか。
そこで見つけたのが「菱田蒸溜所 ニューボーン Prelude1」です。
老舗の酒蔵がウイスキーをつくり始めた
「菱田蒸溜所 ニューボーン Prelude1」は大隅半島東岸の大崎町菱田に位置する天星酒造が製造・販売するウイスキーです。天星酒造は1901年創業の老舗の酒蔵で、これまで主として芋焼酎と麦焼酎を作り続けてきました。現在では地元の大崎町のふるさと納税への返礼品にも採用されるような存在となっています。
2022年にはウイスキーの製造免許を取得して会社の敷地内に菱田蒸留所を新設し、温暖な気候の中でモルト・グレーン原酒の製造を始めました。
この地は平成の名水百選に選ばれた「普現堂(ふげんどう)湧水源」の近くにあり、大隅半島で一番高い高隈山に降った雨が悠久の時間をかけて磨かれた状態で地下を流れています。火山帯の特長である様々なミネラルを多く含んだ水は酒造りには最適であり、天星酒造では仕込水から割水までを全てこの地下水を使用しています。
「ニューボーン」・「Prelude」とは?
「菱田蒸溜所 ニューボーン Prelude1」は2025年3月11日に販売開始されたばかりの新商品です。ウイスキー事業に参入後2年の間に製造してきたモルト・グレーンウイスキーから熟成具合の良い原酒を選抜し、AMAHAGANの長濱蒸溜所チーフブレンダー監修のもとブレンドしました。アルコール度数は47度とかなり高めです。
「シングルブレンデッド」とは、1つの蒸溜所で生産されたモルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしたものを意味します。
「ジャパニーズウイスキー」を名乗るには「3年以上の樽熟成」が必要ですが、2年しか経過していないため「ニューボーン」という表記しています。2026年には菱田蒸留所で生産された正真正銘のジャパニーズウイスキーが発売可能で、その前奏曲ということで「Prelude」と名付けられました。
麦芽は英国産とドイツ産・グレーン(未発芽大麦)は国産を使用し、ホワイトオーク樽・ポートワイン樽・バーボン樽などで熟成させています。
日本のウイスキー(記事は下に続きます)
5通りの飲み方で評価してみた
ストレート
酸味を帯びたようなほのかな香りを感じました。口当たりはまったりとしていて47度とは思えない滑らかさですが、味には分厚さが感じられます。ドライのようでありスモーキーのようでもあり、何とも複雑でした。
ロック
口当たりはスムーズで後味が分厚く、ストレートと比べると相当に丸くなったように思います。フルーティーさの奥にスモーキーさがあり、滑らかな酸味が感じられました。
水割り
次いで水で割ります。
合わせる水は南アルプスの天然水です。
トワイスアップ(1対1で氷を入れない水割り)
全体的に柔らかく、後味でビターさを感じました。
ハーフロック(1対1で氷を入れた水割り)
一気に滑らかになりました。しっとりとしたビターという印象です。
ハイボール
合わせる炭酸はサントリーのトニックウォーターです。いろいろ試してみましたが、どうやらこれが私には一番合っているようです。
炭酸が不思議と合っていました。酸味がいい感じにクセを中和させているようです。
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