世界の蒸留酒を制覇したい!

ガツンとくるあの強さがたまりません。ウイスキーから焼酎まで世界の蒸留酒を様々な飲み方で味わっていきます。

〖評価〗神の河の一番うまい飲み方とは?

麦焼酎の神の河(かんのこ)は果たしてまずいのか美味いのか、様々な飲み方を試した結果「ストレートかロックに限る」と思いました。焼酎初心者や女性に人気という柔らかで飲みやすい麦焼酎です。

さつま白波」の薩摩酒造が製造している

麦焼酎といえば大分が本場ですが、「神の河」は意外にも鹿児島産で、製造・販売しているのは鹿児島県枕崎市に本社・工場を置く薩摩酒造です。「黒霧島」の霧島酒造、「いいちこ」の三和酒造について売上高第3位の焼酎メーカーで、「神の河」とは枕崎市白沢地区に流れる良質な地下水の源泉の名前に由来しています。

あのクセの塊のような、濃厚で重量感のある典型的芋焼酎さつま白波」をつくっている会社が、一方でこんな滑らかで飲みやすい麦焼酎をつくっているのですから酒の世界は奥深いものです。(その他に米焼酎そば焼酎もつくっている。)

神の河

アルコール度数25度の「神の河」の他に20度の「神の河Light」、7度の発泡性リキュール「神の河スパークリング」という商品ラインナップとなっており、好みに応じた楽しみ方ができるようになっています。

ホワイトオーク樽で長期熟成している

神の河は厳選した良質な二条大麦のみ使用し、ウィスキーのようにホワイトオーク樽で3年以上寝かせた長期熟成貯蔵の麦焼酎です。樽の中で長期間熟成することにより焼酎はまろやかな味わいとなり、また樽の成分が溶け出すことにより淡い琥珀色と柔らかな香りが育ちます。焼酎造りにおいて樽は重要なのです。

薩摩酒造では樽に特にこだわりを持っています。樽は内側を焼くことによって貯蔵した焼酎の香りが豊かになり、また長く使われた古い樽で寝かせる方が良い焼酎になります。

しかし同じ樽をそのままずっと使い続けていると成分が枯れてしまい、場合によっては樽自体が壊れてしまうということもあります。

そのため「神の河」の蒸溜所には専用の樽工房があり、熟練の樽職人が樫樽の修復や焼き直しなどメンテナンスを行っています。

柔らかな味と香りが特徴だった

ストレート

ストレート

焼酎には珍しい淡い琥珀色が印象的です。柔らかな香りと優しい甘さを感じました。口当たりが滑らかで、吉四六の時と同様にすいすい飲めます。

ロック

ロック

口当たりがサラサラになり、和三盆のシロップをかけたかき氷のような味となりました。

トワイスアップ(1対1で氷を入れない水割り)

トワイスアップ

水で割ることでサラサラが一層進行しました。

ハーフロック(1対1で氷を入れた水割り)

ハーフロック

ここまでくるとサラサラというよりも「薄い」という印象です。水割りというよりも「焼酎の風味が付いた水」と言った方がいいようです。

お湯割り

お湯割り

熱が加わることにより味が活性化したためか、甘さが膨らんだように感じました。水割りの時と同様にお湯と焼酎を1対1としていますが、薄まったという感じではありません。

ストレートかロックに限る

まろやかな味と香りでなおかつ度数が25度ということで、水で割ると私にはかなり薄く感じました。「神の河」はストレートかロックに限ると思います。