「オークマスター樽薫る」を5通りの飲み方で試しました。640mlで1000円を切るという価格帯にもかかわらず、飲んでみると驚くほどの本格的味わいで、そのコスパの良さは驚異的でした。
半世紀遅れでも頑張っているキリンのウィスキー
キリンが御殿場に蒸留所を完成させてウィスキーの製造を開始したのが1973年です。サントリーの山崎蒸留所の開設が1923年、ニッカの余市蒸留所が1934年ですから約半世紀遅れてのスタートになります。ジャパニーズウィスキーの中ではシェア59%のサントリーと26%のニッカが圧倒的で、キリンはわずか6%とまだまだの存在ではありますが、輸入ウィスキーとしてはジョニーウォーカー、ホワイトホース、フォアローゼスといった有名ブランドを扱っており、ウィスキー会社としては相当なものであるといえるかもしれません。
1000円以下のウィスキーに挑戦してみる
キリンのウィスキーとして思い浮かぶのは「ロバートブラウン」ですが、最近見なくなったのは販売終了になったのでしょうか。「富士山麓」はおまけについていた「富士山麓グラス」めあてに飲んだこともあるのですが、50度という度数になじむことができずそれっきりになってしまい、昨年当ブログを立ち上げて以降キリンのウィスキーは一度もご紹介していませんでした。(富士山麓グラスは愛用していますが。)
昨年発売開始となった「オークマスター樽薫る」が酒屋の店頭に並んでいるのは知っていましたが、640mlで1000円を切る価格帯に警戒心が湧きこれまで買う気になれませんでした。
当ブログ開設以降、スコッチ・バーボン・アイリッシュ・ジャパニーズとウィスキーに関してこれまで31種類ご紹介してきました。気軽に飲める1000円台のウィスキーとしては酒屋の店頭に並んでいるもののほとんどご紹介しつくした感があり、ここらでひとつ冒険をしてみようと思い飲んでみることにしました。
オークマスター樽薫るのおすすめ飲み方
ストレート
ゴテゴテした部分のない素朴さ満開のボトルで、何となく親しみやすさを感じました。飲んでみると滑らかな口当たりでありながら意外と分厚く濃厚な味です。フルーティーなのかドライなのか、味が濃すぎてよくわかりません。
ロック
氷を入れて冷やすとシャープでスッキリとしたフルーティーな味わいになりました。
水割り
次に水で割ります。
合わせる水は横浜市の水源のひとつである道志川の清流水を詰めた横浜市オフィシャルウォーター「はまっ子どうし The Water」です。
トワイスアップ(1対1で氷を入れない水割り)
ストレートの時の柔らかさとロックで感じた甘さを兼ね備えています。上質な和菓子のような甘さですが、若干ほろ苦さも感じました。
ハーフロック(1対1で氷を入れた水割り)
氷を入れて冷すことにより味わいが全体的にさらさらですっきりとした味になりました。甘さと共にほろ苦さも感じます。
ハイボール
合わせる炭酸はサントリーのトニックウォーターです。いろいろ試しましたが、私にはこちらが一番合っているようです。
甘さに酸味が加わりシャキシャキした爽やかな味わいになりました。ほろ苦さも健在です。
安価だが抜群に美味い
元々『オークマスター』と言うのはキリンに吸収される前のメルシャンが軽井沢蒸留所のモルトを使ってブレンドしていた酒で、安価な割には本格的なウィスキーでもあった事から人気のあるブランドであったと言います。
今回の「オークマスター樽薫る」も昔の名前に負けない、価格の割に驚くほど本格的味わいではないかと思います。安い価格帯のウィスキーには一度飲んでそれっきりになったものばかりなのですが、これでまた少し選択の幅が広がったように思います。
「評価に値する」と思われたらワンクリックお願いします。読者登録とブックマークを頂けるともっと嬉しいです。