バランタインファイネストはスコッチウィスキーとしてはジョニーウォーカーと並び世界の人気を二分するメジャーなブランドです。価格面は手頃で味わいも標準的であり、スコッチウィスキーの入門編としては最も適したものではないかと思っています。バランタインファイネストを略して「バラファイ」などという呼び方もあるようです。
ブレンド技術の向上で王室御用達
バランタインの起源は創業者であるジョージ・バランタインが1827年に開業した食料品店で、これが後にバランタイン社になります。1707年にスコットランドがイングランドに統合されてからはウィスキーには重税がかけられるようになり、それを嫌った製造業者が山奥に隠れて密造するようになっていたのですが、ちょうどこの時代は税金問題が解決して正式な認可を受けた蒸留所が次々オープンしていた時代でした。
1853年にジョージの友人であるアンドリュー・アッシャーが世界初のブレンデッドウィスキーを開発すると、それに刺激を受けてジョージはブレンド技術を高めるために苦闘します。複数の原酒を混ぜることにより個々の原酒を上回るような味わいになることを目指したのです。
ブレンド技術の向上とともにバランタインの名声は高まり、1895年にヴィクトリア女王から英国王室御用達の名誉も受けることとなりました。そして1910年に発表されたのがバランタインファイネストです。
ボトルの紋章に込められた意味
ボトルに貼られた紋章の中心部分の盾が4分割されてそれぞれ違う模様が描かれていますが、これはウィスキーの4大要素が描かれたものです。左上が大麦、左下が蒸留のためのポットスチル、右上が清流、右下が樽を表しています。
バランタインファイネストはシリーズで最もベーシックな位置づけですので1本1000円ちょっとで大抵の酒屋で購入することができます。私がこれまで最も飲んできたウィスキーだと思います。
ストレート
濃厚なクセがありますが、アルコールによるピリピリ感のようなものはあまりありません。どっしりとした重厚な甘さとドライさが両立しています。後味の香味が強めでした。
ロック
シャープな甘さがありましたが、後味でほんのりとしたドライさを感じました。
水割り
ついで水で割ってみます。
合わせる水は横浜市の水源のひとつである道志川の清流水を詰めた横浜市オフィシャルウォーター「はまっ子どうし The Water」です。
トワイスアップ(1対1で氷を入れない水割り)
水で割ったことにより喉までスルスルと入ってきます。滑らかな甘さとドライさ、香味が共存しています。
ハーフロック(1対1で氷を入れる水割り)
氷で冷やしたらスッキリさらさらになりました。大変に飲みやすくなりましたが、人によっては物足りないかもしれません。
ハイボール
私にとってはこれが一番いいようです。
スッキリ爽やかで実にさっぱりとしたシャッキリとした味わいです。酸味とともに若干の苦みもありますが、全体としてはバランスの取れた味となっていました。スコッチウィスキーのバランタインファイネストとは全く別の柑橘系に似た飲み物ですが、これはこれで大変においしい飲み方です。
バランタインファイネストはトワイスアップが最も美味い
私は通常スコッチはトワイスアップ、ジャパニーズウィスキーはハーフロックで飲んでいますが、バランタインファイネストもトワイスアップがいいと思いました。
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