グレンファークラスヘリテージはスコットランド最高峰のベンリネス山から湧き出た水を使用し、ノンピート麦芽で仕込まれたシングルモルトウィスキーです。フルーティーさとビターさが目立っていて、濃厚なグレンフィディックのようでした。
スコットランド最高峰の麓にある蒸留所
グレンファークラスはスコットランドのスペイサイドにあるグレンファーグラス蒸留所で製造されているスコッチウィスキーです。「グレンファークラス」とはスコットランドの言葉であるゲール語で「緑の草の生い茂る谷間」という意味で、こちらで製造される全ての商品にこの名前が冠されています。
蒸留所の創業は公式には1836年とされていますが、1791年に製作された街の絵に蒸留所が描かれており、18世紀には既にウィスキーの蒸留が始まっていたと考えられています。
蒸留所は標高840mというスコットランド最高峰のベンリネス山の麓に位置しています。山に降った雪が長い時間をかけてろ過された豊富な湧き水を使用し、ピートは一切焚かないノンピート麦芽で仕込むことでフルーティーな味わいを目指しています。
グレンファークラスのモルトは非常にコクがあってブレンド業者の間で評判が良く、そのほとんどが製造中に売買取引済みになるといいます。
使い込まれたシェリー樽で貯蔵・熟成
グレンファークラスはガスによる直火炊きの銅製ポットスチルを蒸溜に使用しているのですが、これは最近では珍しいのだそうです。
こうして誕生した原酒はスペインの生産者から購入したシェリー樽を使用して貯蔵・熟成します。商品名に熟成年数を表記したシリーズとしては8年・10年から何と30年・40年と様々で、それとは別にノンエイジウィスキーとしてヘリテージがあります。
ヘリテージではウィスキー熟成に使用するのが4回目か5回目という使い込まれたシェリー樽で、その中でも熟成年数が8年未満の原酒を主に使用しています。何度も使用している間にシェリー酒や樽の成分がかなり抜けており、そのためシェリー樽熟成ながらもライトなシェリー樽の味わいに仕上がるのだそうです。
グレンファーグラス蒸留所で製造されたモルトのみ使用しており、独特の個性を持ったシングルモルト・スコッチウィスキーに仕上がっています。
超個性的なスコッチの世界
ストレート
口の中いっぱいに香りが膨らみます。しっとりとした重厚なフルーティーさが舌に染み入ってくるようであり、濃いめのグレンフィディックのように感じました。
ロック
氷を加えたことでスッキリ・シャープな味わいとなりましたが、一方でなめらかさと丸さも帯びてきました。フルーティーさに加えてビターさが感じられるようになりました。
水割り
次いで水で割ります。
合わせる水は東急電鉄の公式グッズで、山梨県甲州市で採水された天然水である「のるるんWater」です。
トワイスアップ(1対1で氷を入れない水割り)
フルーティーさに加えてビターさが目立ってきました。
ハーフロック(1対1で氷を入れた水割り)
スッキリとした、まさに「水割り」となりました。一段とビターさが増してきました。
ハイボール
使用する炭酸はサントリーのトニックウォーターです。いろいろ試しましたが、私にはこれが一番いいようです。
炭酸が加わってシャキシャキした口当たりとなり、甘さとほろ苦さが引き立てられました。
フルーティーさとビターさが目立っていた
どんな飲み方でも一貫してシングルモルトらしいフルーティーさが目立っており、またストレートでは陰に隠れていたビターさが徐々に姿を現してきます。グレンフィディックをより濃厚にしたように感じられました。
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